新年のご挨拶

2014年1月1日

   新年あけましておめでとうございます

 

   みなさまにおかれましては、新しい良き年を健やかにお迎えになられたこととお慶び申し上げます。

   また、日頃より当健康保険組合の事業運営に対して、多大なるご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 

 

   さて、近年健保組合の多くが厳しい財政運営を強いられております。平成25年度予算早期集計によると、全国の4割の健保組合が保険料率を引き上げしたにもかかわらず、8割を超える健保組合が赤字を想定しており、全体で4,573億円の経常赤字が見込まれております。これは平成20年度から導入された高齢者医療制度への納付金の増加が主な要因です。

 

 当健保組合も例外ではなく、保険給付費と国への納付金の義務的経費が支出の95%を占め、保険料などの収入を超過し、赤字傾向が続いております。従来から別途積立金を取り崩して対応してまいりましたが、今年積立金は底をつく見通しです。このままでは平成26年度以降の医療費支払いなど、当組合の事業運営に支障をきたすことから、組合員のみなさまに、やむを得ず保険料の引き上げをお願いし、平成26年4月から保険料を現行の7.2%から9.2%に2%引き上げることを組合会にて決定いたしました。組合員のみなさまには、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

    昨年、「社会保障制度国民会議」の議論を受け「社会保障プログラム法」が成立いたしました。医療費の適正化や現役世代の負担に依存した高齢者医療制度の財政構造を見直すことが急務になっておりますが、注目された医療分野の改革は、医療保険制度が抱える根本的な問題を解決するにはほど遠い内容になっております。後期高齢者医療制度の納付金の負担方法を平成27年以降全面総報酬制に拡大することで大企業健保等の負担を重くし、それに伴う国庫負担の削減額が国保の財政安定化のために投入されます。国庫負担の削減分を、健保組合や共済組合が肩代わりする仕組みとなっており、健保組合が強く要望していた高齢者医療制度への公費投入・拡充による納付金緩和とは真逆の状況となっております。

 

  このような厳しい状況下ではありますが、当組合の責務は、特定健診・特定保健指導をはじめとした様々な保健事業を継続し、みなさまとご家族の健康維持・増進に積極的に取り組んでいくことだと考えております。

 

   また、今後見込まれる医療費の増加や高齢化に対応するためにも、みなさま一人一人の医療費削減の取り組みも必要になります。価格の安いジェネリック薬品の使用や、病気の早期発見により重症化を防ぐため、積極的な健診の受診にも心がけていただくようお願い申し上げます。

 

最後になりましたが、この一年がみなさまにとりまして実り多き年になりますのようにお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

北陸電力健康保険組合 理事長 村田 良昭